緊張をコントロール。緊張感が
不足すると集中力が弱くなります。メンタル❸

 緊張感が不足すると集中力が弱くなったり、気持ちが乗ってこなかったり、そのような時に
活性化が必要になってきます。低すぎる緊張感を適度なレベルまでに向上させるスキルのことを
“サイキングアップ”と言います。例えば息を止めたり、わざと呼吸を速くしたりして、
カラダに負荷をかけて、心拍数を上げたり、と、また、走ったり、ジャンプを
したり、するのも効果があるそうです。

アップテンポな曲を聴くと自然と気分が良くなり気持ちも高まってきます。また『この試合に
勝ったらOOをもらえる』など褒美や報酬がもらえるなど楽しみを意識させたり、楽しいことを
考えることもサイキングアップにつながります。野球の試合が始まって、ベンチの前で全員で
エンジンを組んで“頑張っていこう~”とか“オ~”など雄たけびを、上げたりして緊張感を
全員で高めたりしますよね!緊張感を高める方法は人それぞれ違います、が。

 

一応チームで意識を同じにして、その後、緊張感が高まり過ぎる人、逆に足りない人など自分
なりに調整しましょう。野球の場合はベンチの前で円陣を組んだあと、素振りをしたり
構えを確認したりと、それぞれ工夫しています。もちろん円陣の雄たけびで、程よい緊張感に
なる人もいっぱいいます。自分で緊張感をコントロールする方法を見つけておきましょう。

▲リラクゼーションンの方法!

 サイキングアップとは、逆の緊張しすぎや、焦りが生じているときは“リラクゼーション”を
取り入れて、緊張感を自分が落ち着くレベルまで軽減させましょう。リラクゼーションの
方法には「複式呼吸」「筋弛緩法(きんしかんほう)」があります。メジャーリーグの投手を
見ていると、「複式呼吸法」投げる前のルーティンに取り入れているピッチャーが多くいます。
「フ~ッ」「ハ~ッ」と大きく息を吸って、吐き出す「複式呼吸」取り入れているのです。
日本のプロ野球の投手も大声を出したり,カツを入れたりとそれぞれ工夫しています。

 

モチロン打者でも同じです。息を吸った状態でプレーをすると体が動きません。息を吸った
ままの状態というのはリキンでいる状態ですから、思うようにカラダが動きません。
一度深呼吸をして息を吐きだしてから、プレーに入ることが必要です。自分が緊張している
な、力が入りすぎていると感じたら、複式呼吸をしましょう。鼻から大きく息を吸い、
1秒から2秒くらい息を止めて、口から吐きます。これをゆっくりと繰り返します。

 

息を吸う時にはお腹を膨らませ、吐く時にはお腹を凹ませます。最初はおなかに手を当てて、
息を全て吐き切ってしまう。ところからスタートしましょう。吐くスピードは吸うときの2倍
くらいがよいと思いますが、人によってタイミングなどはそれぞれ違うと思いますが
自分が一番やりやすい方法を見つけましょう。

▲リラクゼーションの方法「筋弛緩法」

筋弛緩法もリラクゼーションの方法です。あくびをする時全身に力が思いっ切り入ります
よね!無意識のうちに、思いっ切り息を吸った後、全身の力を一気に抜く、ほとんどの方が
疲れた時に自然とやっています。これを意識的にやることを“筋弛緩法”と言います。
この方法で全身をリラックスさせるのです。リラクゼーションの方法として多くの選手が
取り入れています。スポーツ選手に限らず、誰もが机に2~3時間座って作業していると、
自然と両手を広げて仰向けにして息を吸って、すぐに全身の力を抜いて“ホッ”としています。

“筋弛緩法”とは、言葉だけ聞くと難しいですが、上記のように説明すると、誰でも、
あ~やってる々・・・と思いだすと思います。これを、意識的に数回続けてやることで楽に
バッターボックスに入ったり、守備についたりできるのです。言葉にすると、息を吸いながら、
手や肩、顔など、カラダの一部、または全身に思いっ切り力を入れて、もうこれ以上力が
入らないと言うところで、静止、息を止め、苦しくなったところで,ハ~ッと意気を
吐きながら全身の力を抜きます。これを数回、気持ちが良いと感じるまで繰り返します。

▲バッティングのルーティンに利用する!

普段の練習に時から“筋弛緩法も訓練しておきましょう。“筋弛緩法”をバッティングの
ル―ティンに利用しているバッターは多くいます。バッターはピッチャーが投げる1球ごとに、
ルーティンをピッチャーに合わせて行います。前にも書きましたがイチロー選手のルーティン
が有名ですネ!右手でバットを高く上げピッチャーが構えたら、イチロー選手もバットを
左に引きバッティングの構えに入る。イチロー選手もバットを高く上げることで
脱力状態を創り、リラックス状態を毎球、創りだしていたのです。

 

“筋弛緩法を使ってバッターボックスの中で、構えたときに肩にグッと力を入れて、
投手が投げる瞬間に、スッと力を抜く、と言うことを毎球、ルーティンとしで繰り返す。
ある高校生のバッターがバッティング練習で1球ごとに力を入れて構え、投手が投げる瞬間に
その力をスッと抜いてから振る。ことを練習して、今までに感じたことがないほどバットの
ヘッドがビューッと走る感覚を感じ「これはいける」と自分のル―ティンに取り入れて
試合に臨むことにした。すると彼はバッティングがぐんぐん成長し、
今ではチームの中心打者になっている。

 

“筋弛緩法”だけが彼を変えたとは思いませんが、バッティングはいかにバットを走らせるかが
スイングのポイントです。バットは走らせるには、いかに余分な力を抜くかがバッティングの
基本です。力を抜く方法として“筋弛緩法”は選手が持っている力を引き出す大きな手助けに
なっているのです。プロの選手もアマチュアの選手もバッティングのルーティンを
如何に作るかが大事なのです。