総合的(トータル)な能力値で抑えてしまう投手の凄さ!

総合的な能力値が高いピッチャーは、バッターをトータルな能力値で抑えてしまう投手です。
メジャーリーグのダルビッシュやオリックス山本由伸投手、広島の栗林良吏投手のような
総合的に優れている投手はプロ野球でも年々増えていますこのタイプの投手の良いところ、
強みは球種も多く常に自分のために、必要な知識、自分に必要なものは、と考えている投手
です。また引き出しが多いため,調子が悪い時でもその時の調子に合う球種を引きだして
試合を創っていけることです。

▲ダルビッシュの多彩な球種と技術は凄い!

ちなみにダルビッシュ投手は球種の多さで有名ですが、持ち球を全て高い技術で使いこなせ
るのでメジャーのバッターは驚いています。今や日本のエースであるオリックスの山本由伸
投手は東京オリンピックの開幕投手を任され、準決勝でも先発をしました。シーズン中の
本調子から比べると程遠いピッチングのようでしたが、初回から、調子が上がらず苦労して
いましたが、少しでもピンチの場面になるとギアを上げピンチをしのいでいました。準決勝
の韓国戦では、初回からピンチを背負いましたが、多彩な変化球を上手く使いながら、
要所を抑えて5回まで途中まで試合をつくった。

山本投手の場合はトップクラスのストレートに、スプリットやカットボール、ツーシーム、
カーブと言ったレベルの高い変化球を巧みに使い、低い被打率を記録し、2021年の沢村賞を
獲得しています。また巨人の菅野投手も2017年から2018年は、総合的な能力値で打者を
圧倒した。ストレートは、もちろんカーブ、スライダー、スプリットなど多彩な球種を馳駆
して抑えていました。その上コントロールの良さもリーグで頭一つ抜けており、欠点のない
投手です。まさに、この2年間が菅野投手のピークだったと思います。

▲総合力でクローザーをこなす栗林投手!

また、広島の栗林良吏投手は昨年の(2021年)シーズンで新人ながら圧倒的なピッチングを
披露して球界を驚愕させました。ストレートの速さはもちろんのことカーブ、フォーク、カット
ボールなどを持ち球にして、どの球種でも打ち取れるレベルのボールである。開幕から22試合
連続無失点と高い奪三振率を誇り。東京オリンピックでは全試合に投げて2勝3セーブと文句の
ないクローザーをやってのけた。21年には37セーブを挙げて。防御率0.・86である。今年も
30セーブを挙げ、防御率1・02です。今では球界トップクラスのクローザーです。

 

このように、総合的な能力でトップクラスの投手を打ち崩すのは大変ですが。打者から見ると
失投を見逃さず、失投を打ち損じないことしかチャンスは生まれません。今までは,スピード型
の投手、コントロール型、変化球型、などに分かれていましたが、これからは長く投手を続ける
にはトータルの総合的な能力の、ダルビッシュ、山本投手、菅野投手などの総合力でトップに
ならないと超一流の投手にはなれないでしょう。

▲大谷翔平投手も球速中心から総合的な投球に変換中!

9月の11日(日本時間)エンゼルスーアストロズ戦に「3番DH・投手」で先発出場。5回79球。
7奪三振、被安打6、1失点と好投。6回の投球練習中に右手人差し指の豆がつぶれ「深刻に
なる前に代わった」と大谷投手。と緊急降板を自ら決断。5回の降板になりましたが試合は
6対1で勝利、シーズン自己最多の12勝目をマーク。この試合で、今夏から新たに導入した
「高速シンカーがアストロズ打線を翻弄した。1番打者のアルトゥ―べには抜群の効果を
発揮した。一部では“ターボシンカー”称される大谷投手の新しい魔球である。

 

大谷投手も、右肘を手術する前までは、160キロ越えのストレートとスプリットをメインに、
たまにカーブ、スライダーなど投げて抑えていた典型的な本格派の投手でした。手術後は
フォームも右肘を伸ばさず内野手のように小さく後ろに引くフォームに変えました。
右肘に負担がかからないように、変えたようです。昨年は思考錯語しながらフォームを
固めていたようです。球種もシンカーとツーシーム右バッターの内側に食い込むように
曲がる。左に逃げるようーに大きく曲がるスライダーは昨年から投げていましたが。
それに“ターボシンカー”と今年は2つの球種が増えました。

 

大谷翔平投手も総合型(トータルで高い能力を発揮)投手に変化している最中であると
思います。3回裏に2度目の対決を迎えると、大谷翔平はカウント1―1からの3球目に、
99マイル(約159・3キロ)ターボシンカー投じるとボールは17インチ(約43・2センチ)
も内角に曲がって、落ちて来るとアルトゥーベもたまらず空振り!初めて見る大谷の
シンカーに驚きを隠せず、苦笑いを浮かべるしかなかった。結局最後は、反対の左に
大きく曲がるスライダーで三振に打ちとられる。
2022年9月15日(木)