ピッチャーの球速だけでは測れない球質やピッチング!

野球で投手が投げるボールの球速やボールの回転数が注目されています。球速の数値以上に
速く感じる球や、球速が速くもないのに打たれないボールについて、なぜなのか!?
具体的に例を挙げて説明してみたいと思います。エンゼルスの大谷翔平投手やロッテの佐々木
朗希投手、ソフトバンクの千賀滉大投手などの160キロを超えるストレート投げる剛速球投手に
対しては、ストレートを狙っていたにも関わらず、手も足も出ない状態に抑えられてしまう。
このスピードボールとスライダーや、チェンジアップ、スプリットなどの変化球との
組み合わせで打者を打ち取る。

ヤクルト石川投手の凄さ!500試合先発出場達成!

▲コントロール抜群の上原投手の奪三振!

大谷翔平投手や佐々木朗希投手、千賀滉大投手は日本でも名の知れた160キロを超える剛速球
投手です。この剛速球投手に比べて、巨人や、レッドソックスなどで活躍した上原浩治投手や
ソフトバンク和田毅投手、ソフトバンク杉内俊哉投手やロッテの成瀬善久投手などは球速は
150キロを超えるスピードボールはなく、135キロ~145キロ前後の速球で空振りをビュンビュン
と奪って見せた。上原浩治投手はコントロールが抜群に良くメジャーリーグのワールドシリー
ズでもクローザーで大活躍しました。この上原投手、和田投手、杉内投手、成瀬投手などは
豪腕投手ではないが!

握ったボールの出どころが分かりづらい投球フォームということもありますがバッターの
手元でピューッと来るストレートに振り遅れることが多く、バッターは上原投手や和田投手、
杉内投手の全盛期のころ、2000年代後半から2010年代前半のころは、ゆったりとしたフォーム
や、ボールの出ころが分かりづらいフォームが流行っていました。ただこの投げ方は先天的な
投げ方が多く影響していることもあり、簡単に誰でもできるわけではありません。手首や
上半身の柔らかさなどまずは自分のカラダを知るところから、始めないと覚えられません。

▲知恵と技術で打ち取る投手たち!

また、昨シーズンキャリヤハイの成績を残した巨人の高橋優貴投手もストレートが遅いと
言われる球質を活かしたうえで抑えていた投手である。ストレートの球質感とスライダーや
チェンジアップの軌道が他の投手と比較すると、真ッスラ気味で特殊な球筋なことが、
エースの菅野智之投手が離脱した穴を埋める活躍を見せた要因のようです。クセのある
変化球がピッチングを助けることはよくあることですが。もうベテランになりますが広島の
野村祐輔投手やヤクルトの石川雅規投手などもその類の投手です。決して剛速球を
投げるような派手な投手ではありません。が、

 

左右の高低、両端へのコーナーをついていくコントロールはもちろんのこと。変化球も高い
レベルで投げ分ける高い技術があり、ストレートと変化球のギャップの差がないことが、
長いキャリアを築き上げて、今でもローテションをしっかり守れる要因なのでしょう。
このような投手は国際大会の外国人打者に対しても、必要になってきます。高い技術と
遅いストレートを速く見せる知恵が彼らの武器なのです。

▲ヤクルトの石川雅規投手500試合先発を記録!

 ◆2022年8月23日ヤクルト5―4広島 ( 2022年8月23日    神宮 )に先発

ヤクルトの石川雅規投手が大学卒で入団した投手で初めて500試合目の先発のマウンドに
立ちました。昨日の広島戦で通算500回目の先発のマウンドに立ち、初回にいきないり3ランを
浴びましたが、2回以降は修正して、5回を初回の3失点のみに抑えてゲームをまとめ、先発の
役目を果たしました。このゲームの先発がプロ21年目で、プロ野球7人目の先発500回目の
先発となり、大学卒で500回目の先発投手は石川雅規投手が初めての投手となった。
高津監督も『心身共に、その強さが500と言う数字になったのかなと思う』と
賛辞をおくっています。

 

石川投手らしい記録達成に思わず書いてしまいましたが、石川雅規投手は青山学院大学の
野球部からヤクルトにドラフト自由獲得枠で入団、プロ入り通算勝利数182勝あげています。
身長が167センチとプロ野球選手として小柄な体で「小さな大投手」として緩急を使い、
カラダを目いっぱい使って強打者たちに向かってきました。今季も入団から21年目の
4月23日の阪神戦で史上3人目の21年連続勝利を挙げました。今季も全て先発でここまで
5勝を挙げています。偉大な記録もまだまだ通過点。小さな大投手は強打者たちに
知恵と技術で投げ続けます。                                                  2022年8月24日