長いシーズンと短期決戦の闘い方の違い!

投手の継投論も長いシーズンと短期決戦の闘い方の違い、もちろん投手の継投論も違います。
データで語れないものがあります。シーズンにおける投手の継投は、長丁場の闘い方を意識しな
がら運用していかなければなりません。長期間の闘いとなると、投手陣の調子の良し悪しを常に
把握しておかなければならず、時には配置転換も頭に入れて投手起用をしなければなりません。
そのため、ここぞと言う試合以外は『大局観』を持ったうえでの運用が必要になってきます。

長いシーズンと短期決戦の闘い方の違い!

また、中継ぎや抑えのシーズンにおける登板数が問題視されていますが、過去を見ても巨人の
中継抑えは大体3~4年でつぶれています。先発の球数調整はだいぶ進んでいますが、中継ぎ
抑えもきっちり管理すべきです。特に中継ぎや抑え投手がブルペンに入って、肩をつくった
回数も考慮すべき問題です。具体例を挙げると、元巨人の田原誠次投手が2016年にブルペンも
含めて、143試合中、128試合投げたことは巨人ファンには知られた話であります。

▲中継や抑えの投手もローテーションを組むことが大事!

当時、敗戦処理から接戦試合までを担っていた田原投手に限らず、勝ちパターンとして固定
されるまでの中継の投手は、このぐらい試合数を投げさせられていました。勝ちパターンと
その他の火消しや、点差が開いている試合展開などの役割を、しっかりと分けたうえで、
投手運用できるかが、ペナントレースを制するポイントの時代だった。田原投手に対する
起用法は極端であり、間違いであった。中継ぎの投手が毎日のようにブルペンに入ることを
出来るだけ避けて、登板日を決めて起用することが中継ぎ投手の寿命伸ばすことに
つながる方法であると思います。

▲短期決戦の中継、抑え投手の起用法!

短期決戦は、小刻みの継投が重要になってきます。先発投手が早い段階で、相手につかまって
しまい、失点してしまう試合展開になると、第二の投手として、長いイニングを投げられる
投手が必要になってきます。このような試合展開の実例として、参考になるのが、2019年の
プレミアム12の決勝戦です。先発を任された山口俊投手は、初回に3点を許した展開の
なかで、すぐに交代させられ2番手に、高橋礼投手がマウンドに
上がり2イニングをピシャリと抑えた。

3番手の田口魔斗投手(巨人・ヤクルト)も2イニング投げる試合展開になった。この試合の
ように、流れが変わりやすい短期決戦では、普段から2~3イニングを投げられるロング
リリーフ投手を育てておくことが重要です。早い段階で投入することによって、相手に流れを
渡さないことが重要になります。データや相性以上に、ベンチから見た状況判断が優先される
ケースがありますので、流れを相手に渡さない、断ち切る判断を身に着けておきましょう。

▲ポイントはロングリリーフの専門家!

 短期決戦は『調子が良くなるまで待つ』ということができません。少しでもボールに切れが
ないと思えば、早めに代えるべきです。どんどんフレッシュなピッチャーをつぎ込んでいく
のが大事になってきます。日本シリーズやWBCなどの短期決戦は、2~3イニングを任せら
れるロングリリーフの専門家作ることが重要です。日本シリーズやWBCなどでよく第2先発
という言葉を耳にしますが、先発とリリーフは別物です。先発ができるからと言って
リリーフもこなせるとは限りません。そのため、その適正をしっかりと見極めなければなり
ません。ロングリリーフを任せられるピッチャーがいれば継投が凄くラクになり、
どんな状況になっても対応が可能になります。

2022年10月5日