トラックマンのデータの記録から、
ホークアイの画像解析技術への移行!MLBは20年から!

▲スピードガンの導入からトラックマンそして「ホークアイ」へ

スピードガンが日本に伝わったのは1976年(昭和51年)の秋にアメリカのフロリダで行われた
教育リーグに参加していた広島カープの球団幹部が初めて、スピードガンを目撃しました。
形がピストルのお化けのような形をしていて、ピッチャーのスピードが測れることに驚いた
広島の木庭教氏がスカウト活動に利用できると考え、そのスピードガンを持ち帰ったのが
日本で使用することの始まりだそうです。テレビの放送で、スピードガンが利用されるように
なったのは1979年(昭和54年)4月1日に後楽園球場行われた巨人―阪神の中継で
日本テレビが球速表示を開始しました。

トラックマンのデータの記録から、 ホークアイの画像解析技術への移行

スピードがンは持ち運びも自由にできスカウトが各球場で利用する分に正確なスピードで
なくても、良いと思いますが、テレビで放送となるとが誤差を少なくしなければなりません。
特徴として投球した真後ろや真ん前で計測すると最も制度が良く計測することができるように
なっているのですが、各球場ごとに設置する場所が違うため球場によって球速が異なるのが
欠点でした。その欠点はMLBでも同じです。そこで、登場したのが「トラックマン」です。
メジャーでは2015年に30球団のホーム球場全て「トラックマン」を設置。
プロ野球では2017年~18年に広島以外11球団で導入しました。

「トラックマン」とは!

 トラックマンとは、デンマークに本社を置く「トラックマン社」が開発した、弾道測定器の
ことです。見た目は四角い箱です(写真参照)もともとは軍事用のレーダー技術を応用した
測定器です。ボールに対して、レーダーを当てることにより、投手の投げたボールのスピードや
回転数やリリースの位置、打者の打球角度などなど、さまざまなデータを集計し、チームの
強化に役立てる計測器として開発されました。そのデータを分析して、データを報道。
データから選手を分析し評価、欠点や利点をデータ化するようになったのです。
各球場バックネット裏に設置しています。

トラックマンからホークアイに移行!

2015年にはMLBでは30球団のホーム球場のすべてにトラックマンを設置。日本のプロ野球の
11球団のホーム球場には2017年~2018年にトラックマンが設置されました。広島は球場の
設置場所に問題があり、トラックマンは設置できなかった。しかし、メジャーリーグでは、
2020年のシーズンからは「ホークアイ」という新しい画像解析技術を全ての球場に設置。
ホークアイはトラックマンのボールを追う、スピードや回転、変化量、飛距離などのトラック
マンでとれる情報に加えて、バッターのスイングスピードやカラダの動き方、守備位置や
ランナーや野手のスピードなど映像と数値で記録することができます。

                                               ホークアイの設置状態

特に骨格座標を取得できる(カラダの動きを追跡できる)革新的で、調子の良い時と悪い時の
比較ができ、カラダの動きがどう違うのか、また上手い選手と自分の動き方はどこが違うのか?
などが映像で記録されているので凄く分かりやすのです。プロ野球ではヤクルトが2020年に
トラックマンからホークアイに移行して、選手が一気に成長、昨年優勝、今年もぶっちぎりの
トップです。データが数値だけでなく画像で記録されるので、視覚で分かるため覚えやすいの
です。少年野球や高校野球なども導入すれば一気に成長することができるかもね!

マツダスタジアムにホークアイを設置!

広島のマツダスタジアムではトラックマンは球場の構造上の理由で導入が難しかったが、
ホークアイは設置が比較的容易で、選手のけがの予防にもつなげられることからGOサインが
出たという。球団は2021年のシーズン後、マツダスタジアムの8カ所に高解像度カメラを
設置。データの分析と解析をするための部署も新たに立ち上げ、佐賀県の伊万里商業高元教頭
で球団職員に転職した土井一生氏らが作業にあたっている。プロ野球のヤクルト、
広島、以外の球団も早急にホークアイに移行すると思います。

◆ホークアイの画像解析技術できるデータ

・各投球における投手のリリースポイント。
・投球のリリース時の水平・垂直角度の記録。
・投手の投球スピード、ボールの回転数、回転の方向、軌跡、中心軌道。
・投球のホームプレートの通貨時の水平・垂直角度。
・ヒット直後の打球速度、角度、軌跡など。
・バットのスイングスピード。
・バットと投球のコンタクトポイント。
・バットのスイング開始時から打球のインパクトまでの時間。
・バットのスイングの平均加速度。
・投手の投球時の手首、前腕、肩の位置。
・投手と打者と野手を含めた全選手の骨格情報や動作などの映像で記録する。
・ヤクルトも広島も球場には最終的には8台のカメラを設置し全選手の骨格情報の解析。

これらの映像、データは主に主力選手のパフォーマンスの向上・コンディションの把握や
選手の育成などを目的とした資料として使用される。導入しているヤクルトや広島では
試合直後または、翌日の投球内容などに対するミーティングなどに活用される。

◆ホークアイの開発会社とは!

ホークアイは、2011年にソニーグループの傘下になった英国の企業が開発。テニスの
「チャレンジ」の際のイン・アウトのライン判定や、サッカーのゴール判定およびVAR
(ビデオアシスタントレフェリー)などの審判補助サービスで世界的に知られています。

ホークアイの審判判定補助システムやトラッキングシステムは、世界90カ国以上、25種類
以上の競技にて、年間3万回以上の試合で使用されています。サッカーやテニスなどで、
競技の公平性や選手の技術向上、試合の魅力、レベルアップに寄与しています。
 2022年8月3日