佐々木朗希投手、メジャーも驚く数字が凄い!

 4月10日のオリックス戦でプロ野球史上16人目の完全試合を達成したロッテの佐々木朗希投手
ロッテ入団3年目の(20歳)。またこの試合で13者連続奪三振の日本新記録。さらに1試合
19奪三振の日本タイ記録を決めた。まさに令和の怪物にふさわしい大記録である。まだプロ
入団3年目のピッチャーである。昨年一軍で11試合に登板し3勝2敗。今季は6試合登板で3勝0敗
である。5月6日ソフトバンク戦は6回投げて奪三振11の被安打6、失点1の投球数91球で
降板、勝敗には関係なかった。

ロッテの佐々木朗希投手の出した数字が凄い!イラスト

昨年と合わせても15試合しか投げていません!そんな佐々木投手が今シーズン3試合めで
完全試合を達成です。年齢も20歳、プロ3年、しかも3試合目での達成です。当然20歳5か月と
いう史上最年少で完全試合を達成し、MAX164キロのストレートと140キロ台後半の球速で
落差の大きいフォークボールの2種類だけで、昨シーズン優勝のオリックス打線から合計19個
の三振を奪い、9回を105球で完全試合を完成させた。そんな佐々木投手の何が凄いのか?
欠点はないのか?調べてみました。

佐々木朗希投手の驚きの、凄い数字!

直球の最速は164キロ、平均球速は159.8キロ

4月10日の完全試合を達成したオリックス戦の時の最速はストレート164キロ、平均球速は
159.8キロだった。今季の3試合での平均球速は159.1キロとなっています。メジャーリーグの
17年以降の記録は、ジェイコブ・デグロム投手(33歳・メッツ)の99.2マイル(約159.6キロ)
です。佐々木朗希投手の方が速いですね!ボールの違いなどがありますので
単純に比較できないですが!?

直球の回転数が2460回転が凄い!

ストレート(直球)の平均回転数は約2460回転(1分間換算)、スプリットが約1150回転です。
プロ野球の投手の直球の平均回転数は約2200回転である。メジャーリーグの平均2317回転
(21年)です。佐々木朗希投手は2550回転したストレートもあったそうです。プロ野球の
スプリットの回転数は約1400回転。佐々木投手の場合はプロの平均より少ない回転数ですが、
少ない分落差が大きいと考えられるそうです。

野球の動作解析の第1人者である筑波大学硬式野球部監督の川村卓准教授は、2019年4月の
U18の代表合宿で選手のデータを測定しました。そこで佐々木朗希投手の驚愕の数値を目に
したそうです。球速も155~156キロ出ていたそうですが、球速以上に驚いたのが
回転数で、2500~2600回転もあったそうです。高校生だと好投手でも2100~2200回転。
プロの投手なら普通2300~2400だそうです。2500回転はプロでも選手を探すのが大変な
レベルだそうです。佐々木投手は高校生の時から2500回転が普通に出ていたそうです。

奪三振率が15.00ガ凄い!

開幕からの5試合での記録ですが、毎試合(9回)で15個の三振奪っていることになります。
平均10個を超えれば一流と言われている中で驚異的な数字です。プロ野球のシーズン
奪三振率の記録はソフトバンクの千賀滉大投手が2019年に記録した「11・33」です。
また、佐々木投手と比較されるエンゼルスの大谷翔平投手は日本ハム時代に記録した
「10・98」です。

メジャーリーグのシーズン奪三振率の記録は2019年に記録したコール投手(アストロズ・
現ヤンキース)の「13・82」です。日本でも、知名度のお高い2001年のランディ・ジョン
ソン投手(ダイヤモンドバックス)の「13・41」。続くのが1999年のペドロ・マルティネス
(レッドソックス)の「13・20」と、メジャーでも一流の投手ばかりです。そのような
投手たちが残した数値を大きく上回っています。

ストライク率78.1%が凄い!

完全試合を達成したときの数値ですが、全105球の内ストライクゾーンに投げられた球の割合は
60%だった。昨年に比べてストライク率は約2・5%と上がっています。多くの評論家が驚き、
指摘するのは「本格派の投手は球が荒れる。松阪大輔投手、大谷翔平投手、藤浪慎太郎など、
多くの本格派速球投手は球があれるのが普通であるが、佐々木朗希投手は平均160キロに迫る
剛速球を投げながら完全試合の日はボール球はわずかに23球です。

 

初回から10球連続ストライクで、3ボールになったのも1度だけです。つまり、105球も
投げて、82球はストライクの驚異的な数字です。160キロを超える剛速球はもちろんフォー
クボールなど変化球も含めて、荒れ球がほとんどないのが凄い!コントロールの良さが
剛速球をより有効にしているのが、佐々木朗希投手の凄いところです。

ホップ成分46センチが凄い!

2018年11月に野球のデータ解析などを手掛ける「ネクストスペース」が計測したデータでは
佐々木朗希投手のホップ成分は「46センチ」だった。ホップ成分とは0回転のボールと比べて、
どれくらい上方向に到達したかを示す数値です。ホップ成分が大きいほど打者が「球速以上に
速く感じる」「球に伸びがある」と感じることになる。プロ野球の平均の数値は44センチで
すが、佐々木朗希投手は高校生の時に46センチを計測し、既に上回っていました。

制球力を示す指標K/BB12.00が凄い!

「K/BB」とは「奪三振数÷与四球数」で表される。投手の制球力を示す指標です。
与四球ひとつ当たりの奪三振数という、球場の違いや味方の守備の影響を受けない数値で割り
出される。一般的には3・5を超えると優秀と言われる。奪三振が多いほど、または四死球が
少ないほど、数字はおおきくなります。

 

完全試合を含めた今季開幕からの5試合での佐々木朗希投手の数字12・00です。オリックスの
山本義信投手は先発した5試合で3勝1敗、防御率1・22で、K/BBは4・78です。また6試合に
先発して3勝無敗、防御率0・80の千賀滉大投手でも2・53です。日本のプロ野球のトップク
ラスの投手の数字と比較しても、佐々木朗希投手の制球力の良さが凄いのかよくわかります。

打者一人への投球数3.89が凄い!

4月10日の完全試合を達成した時のデータですが、1イニングの平均投球数は、11・7球。
打者1人に対しての投球数3・89球と最小限に近い球数でバッターを切り捨てるように三振を
奪ったことがこの数字からもわかります。高校から入団3年目で、この制球力の良さは驚きです。
K/BBの数値が高いのが、この数値からもわかります。

ゲームスコア106点が凄い!

セイバーメトリスクを提唱したビル・ジェイムス氏がつくったゲームスコアとは、投手の指標
です。佐々木朗希投手が完全試合で記録したスコアは106点です」。ゲームスコアは50点
からスタートして、1アウト取るごとに1点、5回以降は1アウトごとに2点、三振を取るごとに、
さらに1点加算される。被安打1ごとに、マイナス2点、与四球はマイナス1点として計算する。

 

最終的に40点で「補欠レベル」、50点で「平均的な投手」、80~90点台は「優秀」と
されます。100点以上は異次元レベルと評価され、非常に稀な投手ということになります。
1998年以降のメジャーリーグで、最高のゲームスコアをを記録したのは、ケリー・
ウッド(カブス)投手が5月6日のアストロズ戦で9回1安打完封、奪三振20を記録したのが
「105点」です。佐々木朗希投手の4月10日完全試合は「106点」。ケリー・ウッド
(カブス)投手を超えています。

 

まだまだ、シーズンは始まったばかりですが、佐々木朗希投手がどんな投手に成長するのか
世界でも例がないほどの、ポテンシャルを秘めている投手です。どんな記録を創り、
どこまで、自分を高められるのか、本当に楽しみですね!