子供の スポーツ能力は遺伝か?環境(トレーニング)?

 

子供の運動、スポーツ能力は遺伝か環境なのかプロ野球の選手でも、お親子でプロになった選手
いっぱいいます。巨人の長嶋元監督の息子さんである、今はタレントとして活躍している、
長嶋一茂さん、立教大学で三塁手で4番バッターとして活躍1987年のドラフト一位でヤクルトに
入団し、ミスター二世として注目され話題になりました。

子供の運動能力は遺伝と環境が必要!

昨年亡くなられた野村元監督の息子さんなども有名です。野球に限らず親子でプロの選手は
かなりの親子が活躍していると思います。このように見てくると遺伝子の方が環境よりも
優位と言いえるかもしれません。環境か遺伝子かはたまた両方が必要か?

▲自分の周り、親兄弟親戚などの環境が運動の能力に影響を与えるか!

子供の身長や体格、運動能力は両親からの遺伝によるものが大きいのですが、取り巻く環境に
よっても、いかようにも変わるのも事実です。また親が野球やッカーでの選手であれば子供は
当然見ているし、知識も入ってきます必然的に興味も沸くしやってみたくなります。

 

長嶋一茂氏も言っていますが、高校でも、大学でも父親と同じポジションをやりたいと思って
いたといっています。つまり生まれた時に父親がスーパースターですからより、同じポジション
をやりたいと思っていたそうです。当然と言えば当然でが!

 

つまり、父親はよちよち歩きの子供には一番の手本なのです,見るなと言っても見えてしまうの
が家族なのですから、どんなスポーツをやるかは本人が好きであることが大事です。子供がやる
スポーツを親が決めるのではなく親はガイド役に徹して、子供の運動意欲をかきたてるような
環境を与えて上げるようにしましょう。

▲ピッチャーは身長が高いほうが有利である?

高校野球選手もプロ野球の選手も大型選手が多くなってきています。大谷選手や阪神の
藤波選手など190センチ以上が多くなってきました。身長とスピードボールの関係は今までの
研究によると。投手の投球スピードは身長1センチ当たり0.75から1.65キロ
速いことがわかっています。

 

プロ野球の投手の平均身長が182センチであることからも、早いボールを投げるためには
身長が大きな影響を与えていることがわかります。片や、プロ野球選手でも160センチ台でも
150キロを超えるボールを投げる選手は多くいますが、身長が高いのは速いボールを投げる
ための一つの要素ではあることには間違いないと言えます。

▲身長は遺伝的な要素の影響がほとんどである!

人間の形質や機能に対する環境及び遺伝の要因の影響を検討するために一卵性双生児および
二卵性双生児を対象とした研究が数多くおこなわれてきた。その中で世界各国で一卵性双生児を
対象とした研究によると身長の遺伝率は約80%であるとの結果が出ています。(表1)

さらに、身長が大きく増加するタイミング(早熟、晩熟)の遺伝要因を検討した研究によると、
性別を問わず遺伝率は80%を超えています。このように身長が大きくなるタイミング
には遺伝的な要因が大きいのです。

▲長い手足を生かすには強い筋力が必要!

身長が高ければ当然、腕も長い、つまり体の回転半径も大きくなります。ピッチャーの場合
バッターに向かって足から腰に、腰から胸へと回転が移動します最後に腕から指先にパワー
が伝わりリリースします。つまり回転半径が大きいほど正確に投げるのが難しくなるのです。

 

カラダの筋力をつけなければ速いボールは投げることができません。つまり遺伝的要素だけでは
ピッチャーになれない、そこで環境(トレーニング)が大事になってくるのです。つまり長い
手足を自由に思い通リに動かすのは、難しいのです。身長が高いほど回転半径大きなります。

 

回転半径(身長)が大きくなればなるほど、関節は回転しにくくなります。この大きな手足を
自由に動かすには強い筋力が必要になります。筋力が弱ければいくら身長が高くてもスピード
ボール、速いボールは投げることができません。

基本的に体の筋量などの身体組織量は身長に比例します。筋には大きな力を出す「速筋」と
持久力に優れた「遅筋」があり、この2つの筋(筋線維組成)の遺伝率は45%なっています
筋力、跳躍力などの力発揮能力の遺伝率は49%~56%くらいあり、遺伝率は年齢の経過と
ともに減少する。つまり筋力は環境要素が大きいと言えます。(表1)

▲ピッチングは遺伝要因や筋力だけではできない、
 環境要因(トレーニング)が必要!

 スピードボールを投げるには、身長や体の大きさに対しては遺伝要因の影響は大きいと
言えますが、筋力など力発揮能力については、遺伝的要素は中くらい(表1)であり、
環境要因(後天的)練習や技術的要因によって大きく変わると言うことがわかります。

 

ピッチングは遺伝的な要因も必要ですが、練習で技術を磨かないと、特にピッチングは遺伝的
要因だけではできない難しさがあります。投球フォームを作るのは、複雑で簡単に習得できま
せん。またスピードボールも技術的な要因、環境要因が大きいと思います。