ピッチャーのボールにノビがあるボールとは?

トラッキングデータの普及により。今までは見た目や解説者。指導者主観で判断、表現されて
いましたが、トラッキングデータにより客観的に評価できるようになりました。
トラッキングデータ普及で、注目をされているのが「回転数(スピンレート)」です。

ただ、回転数が多ければボールは伸びるわけではありません、メジャーリーグの放送でもピッ
チャーの回転数の話が出ますが、回転数の数字だけを話題にしていますが、ボールの回転軸の
方向が重要なのです。ボールの回転軸が進行方向と直角にバックスピンがかかれば回転数が
多いほどボールに変化をさせる力、揚力が働きます。


しかし、回転軸が進行方向と平行の方向回転する、ジャイロ回転と言われるボールはいくら
回転数が多くなっても揚力は働きませんのでボールは変化しません。つまり、回転数多いだけ
では良いボールなのか良くないボールなのか分からないと言うことになります。

▼ボールのノビをトラックマンで計測すると!

トラックマンではボールの変化量を直接計測することができる。これは重力の影響のみ受けて
ボールが到達した地点を原点としたとき、揚力の影響を受けてボールがどのくらい変化したのか
を数値化した指標です。実際に浮き上がることはないがほとんどの投手の速球は原点よりも左上
に到達する。このボールの変化量がボールのノビの内容である。

▼ボールのノビとは、どのようなボールのことを言うのか?

伸びのあるボールを投げるには、リリースポイントを出来るだけ高くする。その理由はボールが
進行方向に直角に近くなるためバックスピンをかけやすいために、回転数も上がり、ボールが
受ける揚力が大きくなるためにボールが浮きあるように見える。

プロ野球巨人とメジャーリーグで活躍した上原浩治氏のストレートは縦の変化量(ホップ量)は
約53センチでメジャーリーグの投手の平均よりも10センチ以上大きかった。打者は平均的な変化
(ホップ量)見慣れているため上原氏のホップ量が予想外のため空振りの山を築いたのです。

実際に上原氏のストレートは140キロ前後の球速しか出ていないのですが、高い空振りの
三振を記録してます。このホップ量の変化こそがノビル要因なのです。