配球は投手と捕手との共同作業!お互いの理解がベストボールを生む!

 投手が投球する時は、必ず捕手がサインを出します。その内容は「球種」と「コース」です。
捕手が戦略的な配球を考えて、いれば投手はそのサイン通りに投げれば良いと言うことに
なります。捕手の要求通りに投手が投げることができれば、それはそれですばらしいことです。
が、それだけでは、うまくいきません。何故かというと、投手が、なぜその球種をそのコース
へなげるのかを理解していないと、そのボールに気持ちが入らないからです。

配球は投手と捕手との共同作業!お互いの理解がベストボールを生む!

▲投手の気持ちが入っていないボールは打たれます!

 投手の気持ちが入っていないボールは、簡単に打たれます。なぜかと言うと、気持ちの入って
いないボールには「緊張感」も「集中力」もないからです。ただ捕手の要求した球種がコース
に行くだけであり、バッターから見ればバッティングセンターのボールを打っているようなも
のです。気持ちの入っているボールは全神経がボールに集中されているだけに、腕がしっかりと
振れ、指先にボールがかかり、バッターに向かっていき、バッターの手元で
生きたボールになっているのです。

 

このように、投手と捕手はお互いに理解していなければ、バッターを打ち取れません。
サインを出した捕手とサインを出された投手との間で無言の「対話」があるか否かで投げる1球
の球質が変わってきます。例えば、捕手がストレートのサインを出した場合、投手はそれを見て
「このバッターは変化球が得意だから1球目はストレートなんだな」と反応します。また、
「このバッターは1球目は打ってこないから、ど真ん中のストライクを投げてこいということか」
と捕手のサインを理解して投球することが大切なのです。

「配球」は投手が主導ですが、心の会話ができるのが理想!

そこで少しでも、食い違いがある場合は、捕手がマウンドに行きお互いにサインを
「確認するのです。メジャーの大谷翔平投手が登板した時、ベンチに還ってから、捕手と
確認の会話をしている風景の映像がでますが、それは初回とか速い回に確認していることが
多いですね!なぜかと言うと投手は1回、2回ぐらいまで投げてみて、ストレートの感じが良い
とか、スライダーの曲がりが凄く良いとか、投げてみないと分からない部分が多いのです。

 

大谷翔平投手も毎回、1回~2回ぐらい投げてから調子を掴むと言っています。捕手の中には、
人一倍、配球を考えたり、相手バッターを研究したり、熱心な捕手がいますが、しかし、
どんなに捕手が「ココに投げてくれ」とサインを出しても投手が違うとクビを振ったら、
投手の意見に従った方が、良いと思います。投げるには投手です。「配球」はあくまでも
ピッチャー主導です。意見の調整は普段から良く話し合っておきましょう。
投手と捕手は心の会話ができることが理想です。

▲配球は、あくまでもピッチャー主導!

投手がインコースに投げようと思っているのに、「アウトコース」のサインを出したり、投手が
ストレートを投げようと思っているところに変化球のサインを出したりしたら、仮に、投手が
その通り投げたとしても、ボールに気持ちが入りません。気落ちの入っていないボールはただの
ボーダマです。打たれるのは目に見えています。配球は、あくまでも投手主導で行うべきです。
捕手は投手を気分よく投げさすのが、第一番の仕事です。

2022年11月7日