フライボール革命は日本の球界に浸透するか? 

 

先日「フライボール革命は世界の野球を変える打撃理論!」でフライボール革命の考え方を
説明しましたが、ここでは、日本の野球界ではどの様に理解、実戦しているか?またプロ野球の
選手はどのような反応をしているのかを説明していきたいと思います。

強打者の証打球速度!   
プロ野球でもソフトバンクの柳田悠岐選手はフライボール革命の基本である「ゴロを打つな、
フライを打て」
と言う言葉に、目の前が開けたように長打が出たと言っています。柳田選手は
王会長とアッパースイングとレベルスイングについて何度も話し合ったそうです。

多くのプロ野球選手がフライボール革命を意識している!

 その他の有名な選手では巨人の坂本選手を初め多くの選手がフライボール革命の、アッパー
スイングを意識して、練習しているそうです。今年メジャーリーグに移籍した秋山翔吾選手
西武時代ボールを下から打つ気持ち持ってから打撃が向上したと話しています。

元々アベレージヒッターのためホームランや長打が少なくアッパー気味のスイングを意識して
からシーズン11本のホームランが最多だったのが倍増の25本になり、打率も2割9分6厘から
3割2分2厘まで伸ばしている。今シーズンからMLBのレッズで活躍しています。

フライボール革命』のデメリットで三振が激増!

フライボール革命により長打とヒットは多くなりましたが、今までのように脇を絞めてボールを
叩くようなスイングが消えて、両脇を開けゴルフのスイングのように打球角度を意識して、
アッパー気味に強振するため三振が激増した。

 

また、ピッチャーの配球も長打を防ぐためアウトローやインローが長打を防ぐ基本的なコースで
したが、アッパースイングのため打たれやすくなってしまい、逆に高めのストライクゾーンや
高めの変化球、カーブなどタテの変化球が多用されるようになった。

 

メジャーリーグの2019年の三振数は4万1207個で、安打数は1996年以降最少の
4万1018本でメジャーリーグ史上初めて三振数が安打数を超えました。フライボール革命の
浸透のため爆発力はついたが、三振もそれ以上に多くなった。野球が荒っぽい単純なゲームに
なってしまったのか!「三振かホームラン」か!のゲームにならないことを祈る!

フライ革命の指標である『打球速度』が強打者の証明になる!

今まで、打者の評価する指標は「打率」「ホームラン数」「打点」の三冠がメインですが
これらはシーズンを通して、結果としてある程度積み重ねないと評価が難しいため評価するのが
難しい。そんな打者の評価に注目されているのが『打球速度』である。

メジャーリーグのTV中継を見ていると大谷のホームランなど打球速度に飛距離がすぐに表示
される。特に大谷選手の場合メジャーでもトップクラスの打球の速度です。またホームランの
飛距離がすぐに発表されます。この打球速度は『スタットキャスト』で取得できるデータです。

 

打球速度とは打者が打った打球の初速を示している。速い打球速度にはどのようなメリット
があるのか!打球速度が速くなるにつれて長打が増加する。特にホームランは150キロを
越えると急激に増える。2塁打、3塁打も150キロを超えると増える。

 

長打を打つための目安が150キロ超えた打球スピードと言えると思います。しかも長打だけで
なく安打の割合も150キロを超えると急上昇します。つまり、ホームランも2塁打も3塁打も
さらに単打も全てに効果を発揮すると言うことになります。(表1)

 

打球速度が150キロを超える打球を打てるバッターはゴロでも、ライナーでも、もちろん
フライでも有利になる、つまり打率もホームランも多く打てることになりバッターを評価する
のに打球速度はバッターの重要なポイントになります。